膀胱がんとは?
膀胱がんは、比較的男性に多いがんです。中でも70代前後の方に起こることが多いというデータがあります。
喫煙などの生活習慣の他、塗料や化学物質を取り扱うお仕事も、リスクを伴うとされています。アニリン、ベンジン、ナフチルアミンなどの化学物質にさらされる(曝露)ことによって、リスクが上昇します。
膀胱がんの症状
膀胱がんのもっとも一般的な症状と言えるのが、目に見える赤や茶の血尿(肉眼的血尿)です。
また、頻尿や排尿時の痛みなど、膀胱炎に似た症状が現れることもあります。比較的自覚症状の少ないがんですので、以下のような症状が現れた場合には、早期に専門家に相談しましょう。
肉眼的血尿
肉眼的血尿とは、尿を見て分かる血尿のことです。肉眼的血尿は、膀胱がんのもっとも一般的な症状で、ほとんどが痛みを伴いません。稀に尿道から血のかたまりが出ることもあります。膀胱がんの症状だったとしても、血尿自体は数日で治まることがあります。そこで安心して受診しない方がいらっしゃいますが、がんかどうかはともかく、身体の異常のサインかもしれませんので、血尿に気づいた時点で、早期に受診してください。
膀胱刺激症状
頻尿、尿意切迫感(我慢できないほど強い尿意)、排尿時の痛み、下腹部の痛みなどの症状です。膀胱炎と非常に似た症状の現れ方です。膀胱炎と診断され、抗生剤を処方されているのになかなか改善されないときなども要注意です。
背中の痛み
肉眼的血尿、膀胱刺激症状ののちに現れることが多いのが「背中の痛み」です。膀胱がんが大きくなり、尿管口を塞ぐことで尿の流れが妨げられ、尿管や腎盂が拡張する(水腎症)と、背中に痛みが生じます。
膀胱がんの原因
膀胱がんのリスク要因として明らかになっているものが「喫煙」です。膀胱がんの症例のうち、男性の約50%、女性の約30%が喫煙のために発生するとの報告があります。その他、アニリン、ベンジン、ナフチルアミンなどの化学物質も膀胱がんのリスクを上昇させます。
膀胱がんの治療
木下クリニックでは、軟性膀胱ファイバースコープを用いて検査・診断を行っております。従来の金属の膀胱鏡と比べ、格段に痛みが抑えられます。
膀胱がんの治療では、がんの性質により適切な方法を選択する必要があります。たとえば、がんの根が浅い場合には、内視鏡でがんを取り除く方法がとられます。根が深い場合には、内視鏡でがんの一部を採取し、詳しく調べた上で治療法を選択します。
なお、手術を伴う治療の場合には、より設備の整った提携病院をご紹介いたします。